特定の誰かにつけ狙われるなんて、女性としては決して想像したくないことですが、絶対にないとは言えないというのも事実です。「自分は特に目立たないから大丈夫」と思っている方もいるかもしれませんが、外見が派手だろうと地味だろうと、犯罪被害にあう確率とは特に関係ないというのもまた事実なんです。

それよりも1人暮らしの女性ということだけで、狙われやすさはグンとアップしています。1人暮らしの女性は、誰もが日常生活の中で防犯を心がけるようにしなくてはならないということですね。その日常生活の中でも、最寄り駅からの帰宅方法などの生活パターンは、防犯上の大きなポイントになります。

あんまり気分のいいことではないかもしれませんが、一度ここで犯人側に立って想像してみましょう。ある日、駅前で気になる女性を見かけた犯人は、この女性の自宅を知りたいと思うようになります。そこでまた同じ駅周辺を、同じ時間帯にうろうろしてみることにしました。すると案の定、その女性を見つけることができます。数日後まだ同じように駅前に行くと、やはり同じ女性を見つけることができました。

あなたが犯人だとしたら、これってなんだか計画通りというか、思い通りに事が運んでいるかのような気分になりませんか?悪いことをしようとしている人間は基本的に不安なものですから、想定外のことが起こるのを嫌います。その反対に、自分にとって都合のいい状況にしがみつく傾向がありますから、狙った女性の行動パターンが判を押したように同じというのは、実は犯人にとってはその相手に執着するきっかけにもなるんです。

このようなノーサンキューな思い入れに加担しないためには、わざと行動パターンをランダムにするというのもひとつの方法です。特に以前誰かにつきまとわれたような経験のある方は、この方法で事前に危険回避を試みてはいかがでしょうか。しかしこれが気持ちの上で負担になってはよくありませんから、なるだけ自然な形でできるような工夫をするといいですね。

帰宅時間をアトランダムにするには、寄り道や友達との待ち合わせも有効でしょう。残業をする方ならば、自分で毎日の帰宅時間をずらすことができますよね。休日のおでかけ先も、毎回同じというのでは行動パターンを読まれやすいですから、意識的に行き先やスケジュールを変更してみてはいかがでしょうか。

未知の犯人にパターンを読まれないがために、イライラしながら時間潰しをしたり、したくもないことをするというのでは長続きしません。自分で生活の幅を広げることができるような、楽しい気分でやってみることが大切ですね。低コストを目指すならば、通勤先付近の図書館の利用もお薦めです。また公民館などで実施している、無料もしくは低料金のセミナーやイベントへの参加もいいですね。でもやはり何と言っても、仲のいいお友達とのおしゃべりや両親や兄弟との付き合いに時間を使うのが最も好ましいことではないでしょうか。

身近な人との繋がりを強めて気持ちを安定させることは、1人暮らしの女性にとってとても重要です。何かあった時に助けてもらえるといった具体的なことだけでなく、精神的に落ち着いて見えることは、実は防犯上も意味のあることなんですよ。ふらふらと不安定なムードの女性は狙われやすいという傾向がありますから、自分の気持ちを落ち着けることはそれだけでも防犯効果があると言えるんです。