防犯に何より大切なのは防犯意識だということは、どこでもよく言われていることですよね。自分は大丈夫だ、自分だけは安全だと考える楽観的な人は防犯向きではありません。自分が犯罪にあう可能性があるという意識が持てなければ、そもそも防犯対策など立てようがないんです。

このように自分が危険だと全く思っていない人は、危ない所にも平気で入って行きますよね。その結果その人が無傷で帰って来るのを見ると、やっぱり安全なんだと思ってその後へ続く人もいるかもしれません。でもそれは、ただその人が運が良かった結果かもしれませんよ。他の人が平気なら自分も大丈夫と考えてしまうのも、防犯の面では非常に危険な判断だと言えます。

また周囲の環境を見回して、自分の住居の周辺は安全だと思い込んでいる方もいます。確かに夜も明るい場所や人通りの多い場所では犯罪の発生率は低いかもしれませんが、そんな場所であっても、ちょっと離れるだけで犯罪が起こりやすいスポットはあるんですよ。犯罪者にとっては物陰や逃走経路があれば十分なのですから、一般の目線で見るだけで安全だと思い込むのは危険があります。

でもそうかといって、ありもしない危険に怯えながら神経症的な防犯対策を立てろと言っているのではありません。これでは普通の生活ができませんから本末転倒になってしまいますよね。おどおどと生活するのでは、むしろ防犯には逆効果になってしまいます。そんなことにならないよう、まずはどのような危険があるのか、実際の事例にあたって下調べをしておくことが大切だと言えるでしょう。

自宅付近などで実際に発生した犯罪については、所轄の警察のサイトからも確認できるようになっています。最初から近所の方に尋ねるという方法もありますが、情報源が不正確だったりもするので、まずは警察の記録にあたるのが無難でしょう。ただしこの記録は時間や場所については正確なのですが、事件内容の詳細についてまでは記載されていないのが普通なので、詳しく知りたい時には近所の方の話を総合するのもいいかもしれません。

また最寄りの派出所や警察署で、直接防犯相談に乗ってもらうという方法もあります。もしも近くに派出所がなくて電話を使う際には、緊急用の110は使わないようにしましょう。警察への相談事は全国#9110で対応していますので、こちらを利用するのが正解です。所轄の警察署によってはメールによる防犯相談に対応しているところもありますから、まずはサイトの確認が先決ですね。一般には何事かない限り警察には連絡をしないのが普通ですが、防犯も警察の大きな役目のひとつです。防犯相談にも遠慮せずに警察を利用することをお薦めします。