一人暮らしの女性の住宅は、様々な犯罪のターゲットになります。住む場所を決める時に、最初から防犯を意識する方も少なくありませんが、その際にはオートロックであることや出入り口のカギの種類くらいしか検討できないことが多いですよね。家探しは防犯だけで決める訳にはいきませんから、他にいい条件が揃っていれば、防犯面では多少の妥協をしなくてはならないのが普通です。既に防犯には気をつけていた方も、この際もう一度防犯目線で自分の住宅を見直してみましょう。

一人暮らしの女性にとって最も怖いのは、犯罪者に自分の住まいに侵入されてしまうことです。オートロックは安心だと思いたいところですが、オートロックの住宅は正規のルートでは入りにくいというだけで、その他の侵入経路がゼロという訳ではありません。犯罪者目線に立てば、窓やベランダなどいくらでも侵入できる出入り口を見つけることができます。

またオートロックでも、住民の後についてエントランスから入ることは決して難しいことではありません。つまり気をつけたいのは3点、ドアと窓とベランダだということになります。この出入り口を完璧にガードすれば、空き巣や侵入犯の心配を随分減らすことができますよ。

まずこれらの出入り口の向きをチェックしましょう。人目につく通りに面していたり、隣家や向かいの家からよく見える場所に向いていれば比較的安心です。そうはいっても人通りの途絶える時間帯もありますし、ご近所には留守がちな家も多いですから、決してこれだけで100%安心できるという訳ではありません。当然ですが、カギなどの対策は必須になってきます。

ドアのカギにも種類があるのはよくご存知でしょう。解錠がしやすいタイプの錠前であれば、何か対策が必要になってきます。また折角いいカギがついていても、開けっ放しでゴミ捨てに出たり近所のコンビニに出かけるようでは意味がありません。短時間の外出でも必ず施錠するという習慣をつけるだけで、かなり防犯効果を上げる事ができるんですよ。

窓のサッシにも必ずカギがありますが、カギをかける習慣をつけるだけでは安心する訳にはいきません。窓はガラスを壊されることで簡単に外から解錠・侵入できてしまうからです。特殊な加工をした防犯ガラスではない場合には、補助錠や防犯シートなど、他にも防犯対策を組み合わせることが大切です。

窓はひとつだけではありません。トイレやお風呂場の窓も含めて全て点検しておきましょう。よっぽど小さい窓でもない限りは、どんな窓であっても侵入されてしまう可能性がありますから、留守中の開けっ放しは厳禁ですよ。共同住宅における侵入手段としては、無施錠とガラス破りを合わせると8割近くになることがわかっています。開けっ放しをしないこととガラス破り対策をするだけでも、かなりの犯罪が防げるということになりますね。

ベランダも防犯面では気をつけたい場所のひとつです。ベランダは窓とは違い、侵入以外にもそこで待ち伏せをされる危険性があるので特に注意が必要になってきます。ベランダが外から見えにくい構造になっていたり、人目につきにくい向きになっていませんか?また部屋の中からベランダを見たときに、荷物を置いていたりして死角になる場所があるかどうかも気をつけたいポイントです。